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Arduinoに「PT100」を接続し制御する

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    Shou Kawakami / 川上翔
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はじめに

Arduinoは様々なセンサーやデバイスを制御するための強力なプラットフォームです。この記事では、「PT100」と呼ばれるプラチナ抵抗温度計をArduinoに接続し、温度を制御する方法について解説します。

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1. PT100の概要

PT100はプラチナ製の抵抗体を用いた温度計で、温度に応じて抵抗値が変化します。これを利用して、温度を検出できます。PT100は高い精度と安定性を持っており、広く産業用途で利用されています。

2. PT100の接続

PT100は一般的に3本の線から構成されています。

  • A線(赤): PT100の抵抗体に接続する
  • B線(白または緑): PT100の抵抗体からの接続
  • C線(青または透明): プラチナ線(補助線)

これらをArduinoに接続します。PT100は通常、オーム単位の抵抗変化を伴うので、温度変化を計測するのにアナログピンを使用します。

3. Arduinoコードの作成

Arduino IDEを開いて、PT100を制御するためのコードを書きます。PT100のアナログ値を温度に変換するために、専用のライブラリが利用可能です。以下は、AdafruitのMAX31865ライブラリを使用した例です。

#include <Wire.h>
#include <Adafruit_MAX31865.h>

#define RREF 430.0
#define RNOM 100.0

Adafruit_MAX31865 pt100 = Adafruit_MAX31865(10); // CSピンをデジタルピン10に接続

void setup() {
  Serial.begin(9600);
  pt100.begin(MAX31865_3WIRE);
}

void loop() {
  delay(1000);

  double temperature = pt100.temperature(RNOM, RREF);
  Serial.print("Temperature: ");
  Serial.print(temperature);
  Serial.println(" °C");
}

このコードは、PT100の温度を読み取り、シリアルモニターに表示します。CSピンはPT100の通信を制御するためのピンであり、適切なデジタルピンに接続してください。

4. コードのアップロードと動作確認

書いたコードをArduinoにアップロードし、シリアルモニターで温度の変化を確認します。PT100が正しく接続されていれば、室温や手で押さえるなどして温度変化を確かめてみましょう。

これで、ArduinoにPT100を接続し、温度を制御するための基本的な手順が完了しました。PT100を使用した温度制御の応用例は様々あり、産業プロセスや研究室実験などで広く利用されています。