logo
Published on

Raspberry Piに「MS5803」を接続し制御する

Authors
  • avatar
    Name
    Shou Kawakami / 川上翔
    Twitter

はじめに

Raspberry Piは汎用性が高く、様々なセンサーやデバイスを統合して利用できる優れたシングルボードコンピュータです。この記事では、気圧センサー「MS5803」をRaspberry Piに接続し、制御する方法について解説します。

※モジュールの価格を比較 ▶ TemuAliExpress楽天メルカリ

1. MS5803気圧センサーの概要

MS5803は、気圧センサーと温度センサーを組み合わせたセンサーモジュールで、I2C通信を介してデータを提供します。このセンサーを使用することで、気圧および温度のデータを取得することが可能です。

2. MS5803の接続

MS5803をRaspberry Piに接続するためには、I2C接続を利用します。通常、以下のような接続が行われます。

  • VCC(赤色): 3.3Vの電源
  • GND(茶色): 接地
  • SDA(緑色): I2Cデータライン
  • SCL(青色): I2Cクロックライン

これらを対応するRaspberry Piのピンに接続します。

3. Raspberry Piコードの作成

Raspberry PiでMS5803を制御するためのPythonコードを作成します。まず、smbusモジュールをインストールします。

sudo apt-get install python3-smbus
sudo apt-get install i2c-tools

次に、以下のPythonコードを使用してMS5803から気圧および温度データを読み取ります。

import smbus
import time

# MS5803のI2Cアドレス
MS5803_ADDRESS = 0x76

# コマンド
MS5803_RESET = 0x1E
MS5803_CONVERT_D1_8192 = 0x4A
MS5803_CONVERT_D2_8192 = 0x5A
MS5803_ADC_READ = 0x00

bus = smbus.SMBus(1)

def ms5803_reset():
    bus.write_byte(MS5803_ADDRESS, MS5803_RESET)

def ms5803_read_adc(command):
    bus.write_byte(MS5803_ADDRESS, command)
    time.sleep(0.02)  # 変換時間待ち
    return bus.read_i2c_block_data(MS5803_ADDRESS, MS5803_ADC_READ, 3)

def ms5803_read_pressure_temperature():
    # D1(気圧)の変換
    adc_d1 = ms5803_read_adc(MS5803_CONVERT_D1_8192)
    
    # D2(温度)の変換
    adc_d2 = ms5803_read_adc(MS5803_CONVERT_D2_8192)
    
    # 気圧と温度の計算(適切な計算式を使用する)
    pressure = 0  # ここに適切な計算式を追加
    temperature = 0  # ここに適切な計算式を追加

    return pressure, temperature

# リセットと初期化
ms5803_reset()

while True:
    pressure, temperature = ms5803_read_pressure_temperature()
    print(f"気圧: {pressure} hPa, 温度: {temperature} ℃")
    time.sleep(1)

4. コードの実行と結果

コードを実行すると、MS5803から得られた気圧と温度が表示されます。このデータを使用して、気象情報の取得や気圧の変化のモニタリングなど、様々なプロジェクトを構築することができます。

これで、Raspberry PiにMS5803を接続し、Pythonコードを使用して気圧と温度を取得する基本的な手順が完了しました。新しいプロジェクトに応用して、より複雑なアプリケーションを開発することができます。